二つの素晴らしい演奏会に行きました
今回、「ウィーン・フィル トップメンバーによる室内楽の夕べ」と「ヒラリー・ハーン ヴァイオリン・リサイタル」の二つの演奏会に行ってきました。
どちらの演奏会も、次元の違う素晴らしい演奏会で、強い衝撃を受けました。
まず最初は、「ウィーン・フィル トップメンバーによる室内楽の夕べ」でした。
この約1ヶ月前にフィリアホールにて、「カール=ハインツ・シュッツ フルートリサイタル」を聞きました。
実はシュッツを聞くのはこの時が初めてで、その時にこんなフルートがいるのか!!と強い衝撃を受けました。
これは真面目に練習しなくてはとも思いました。
その時に今回のウィーン・フィルトップメンバーの演奏会のチラシが入っていて、ご紹介した通りのとても興味深いプログラムだったので、¥6000と少々お高い演奏会ではありましたが聞きに行きました。
この演奏会は、想像をはるかに超える見事なものでした。明らかにクラシック音楽は息づいており、彼らの演奏はどんどん進化しています。
シュッツのシューベルトの萎める花の主題による変奏曲は、石井もリサイタルで吹きましたし、石井の重要なレパートリーですが、その表現の細やかさ、緻密さにはびっくりさせられ、曲への想いの深さを強く感じ、「勉強し直させていただきます」という思いでした。この演奏は、美しいという言葉では表現し尽くしません。また、ベートーヴェンのセレナーデをこんなに贅沢なメンバーで聴けて本当に幸せでした。さすがウィーン・フィル、一緒に演奏するとウィーン・フィルのベートーヴェンサウンドが見事に現れました。
「ヒラリー・ハーン ヴァイオリンリサイタル」も次元が違う見事さでした。
モーツァルトもバッハもフルート曲はありますが、やはり、ヴァイオリンの曲は上等ですね!!
ヒラリー・ハーンは現在、36歳。とてもそんな年齢で表現できる音楽ではありません。昔の巨匠を感じさせる奥深い音色は心の底から感動させられました。
今回は東京文化会館大ホールでの演奏会だったので¥4000というお値段もありがたかったです。
こんな素晴らしい演奏会を聞くと外国ではしっかりクラシック音楽が生活に溶け込んでいて、演奏家がどんどん進化しています。
日本は、相変わらず一部の人にしかクラシック音楽が親しまれていない現状です。
私たちも含めて、日本の演奏家はもっと精進しなくてはならないし、クラシック音楽の素晴らしさを伝えていかなければいけませんね!!!
この二つの演奏会もほぼ満席でしたが、日本人の演奏会は一部の演奏家を除いて、どうすれば沢山のお客様が来てくださるのかと悩む現状です。
みなさん演奏会は、生演奏を聞かないと音楽の素晴らしさはわかりませんよ!!!是非、演奏会にいらしてください。みんな一生懸命良い演奏を心がけています。
良い演奏家を育てるのは聴衆の力です。素晴らしい演奏を聴くことは心の成長・安定につながります。
みなさんで生演奏をどんどん聴く風潮を作りましょう。
最後に、シュッツのリサイタルでの長崎麻里香さん、ウィーン・フィルでの加藤洋之さん、お二人の日本人のピアニストは本当に素晴らしい演奏でした。
私たちは、できる限り生演奏を聴きに行き、また、心に残る演奏をご提供させていただきたいと思います。